9校が金賞に 吹奏楽コン・高校の部

2006年10月22日20時19分

 第54回全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)高校の部が22日、東京都杉並区の普門館で開かれ29校が出場、9校が頂点の金賞に輝いた。

 自由曲には、演奏効果が高く、聴き映えのする作品が目立った。吹奏楽の古典中の古典で、色彩感が豊かなレスピーギの「ローマの祭」を5校が選び、様々な編曲で聴衆を酔わせた。

 審査委員を務めたサクソフォーン奏者の服部吉之さんは「技術を追求するより、内容的に深く、濃い作品を選んだ学校が多い」と語る。同じクラシック作品の演奏でも、学校の規模や個性にあった編曲を専門家に依頼するケースが増えている、と服部さん。福島県立磐城高は、根本直人教諭自ら矢代秋雄の交響曲をアレンジして演奏し、金賞を受賞した。

 昨年で3年連続全国大会出場を果たし、今年は通例で不参加の大阪府立淀川工業・工科高の丸谷明夫教諭(大会委員)は「各校が積極的に個性を発揮することが、吹奏楽がひとつのジャンルとして成熟するための一助となる」と話した。

 成績は次の通り。

 【金賞】福岡工大城東(福岡)▽春日部共栄、埼玉栄(埼玉)▽東海大四(北海道)▽東海大高輪台、片倉(東京)▽常総学院(茨城)▽市立柏(千葉)▽磐城(福島)

 【銀賞】習志野(千葉)▽長野(長野)▽明浄学院、大阪桐蔭(大阪)▽松陽(鹿児島)▽秋田南(秋田)▽高岡商(富山)▽遠軽(北海道)▽愛工大名電(愛知)▽金沢市立工(石川)▽明誠学院(岡山)▽狭山ケ丘(埼玉)

 【銅賞】北条、伊予(愛媛)▽明石南(兵庫)▽おかやま山陽、岡山学芸館(岡山)▽泉館山(宮城)▽安城学園(愛知)▽福岡第一(福岡)

inserted by FC2 system